Wavlinkのサブブランド「Minthouz」から登場した12-in-1ドッキングステーションを試してみました。
一見するとUSB-Cハブ型と据え置き型ドッキングステーションの中間のような存在で、12ポートという豊富な拡張性をうたっています。
ただ、実際に使ってみると“万能”とは言い切れない部分もあり、使う人を選ぶ印象でした。
本記事では、実際にウルトラワイドモニターや4Kモバイルモニターを接続して検証した結果をもとに、良かった点・惜しい点をまとめます。
12-in-1の豊富な拡張ポート構成

まずは仕様から。
本機には以下のポートが搭載されています。
- HDMI ×1(4K@30Hz)
- DisplayPort×1(4K@30Hz)
- VGA ×1(2K@60Hz)
- USB-A(3.0)×2(5Gbps)
- USB-A(2.0)×2(480Mbps)
- SD / microSDカードスロット(25MB/s)
- LANポート(1GBps)
- オーディオ&マイク
- USB-C(ホスト接続用/85W PD充電出力)
- PD給電ポート(最大100W対応)
数字上はほぼ「全部入り」と言っていい構成。欲を言えばUSB-Cポートが欲しいところ。
それでも出張先や自宅デスクでマルチモニター環境を構築したい人にとって、魅力的に見えるスペックです。
特にHDMI&DisplayPortとVGAを備えているため、「モニター2台+プロジェクター」などの構成も一応可能。
「これ1台で何でもつなげそう」という安心感があります。
実際に使ってわかった“惜しい”点
ただし、実際の使用感を正直に言うと、“据え置き型のドッキングステーション”には及びません。
理由は主にモニター出力の安定性(というよりは2台接続時の制限)にあります。
私の環境では以下の2台を接続して検証しました。
- ウルトラワイドモニター:3440×1440
- 4Kモバイルモニター:1920×1080
結論から言うと、この構成ではウルトラワイドモニター側の解像度が1920×1080まで落ちてしまうという制限が発生しました。
2台同時接続はできるものの、出力解像度が下がることで画面の横幅が明らかに潰れ、作業効率が落ちるのを体感します。
逆に言えば、1920×1080@60Hzのモニターを2台接続する分には問題なく動作します。
フルHDモニターを複数使うケースでは安定しており、オフィスワークやブラウジング中心なら十分実用的です。
VGAポートはもう不要かも?
個人的に気になったのがVGAポートの存在。
最近ではDisplayPortやHDMIが標準になっているため、VGAを使う機会はほとんどありません。
企業の会議室などで古いプロジェクターを使う場面ならまだしも、一般ユーザーにはまず不要でしょう。
その分、USB-Cポートを増やしてほしかったところです。
USB-Cポートがないのは惜しすぎる
12ポートも備えながら、増設用のUSB-Cポートが1つもない点は正直理解に苦しみます。
最近の周辺機器はUSB-C接続が主流になりつつあり、外付けSSDやWebカメラ、マイクなどもCポートで動くものが多い。
USB-Aポートが多いのは悪くありませんが、「USB-Cを増やしたい人」には明確に不向きです。
「Cポートが少ないノートPCの補完」として期待していた人は要注意です。
Macユーザーは要注意(M1/M2/M3はミラーモードのみ)
また、MacBookシリーズで利用する場合にも制限があります。
M1/M2/M3チップ搭載モデルでは、全ての外部モニターに同じ内容が表示される(ミラーモード)になります。
つまり、マルチディスプレイ環境を構築することはできません。
Windows環境では拡張表示が可能ですが、Macユーザーにとってはこの制限が致命的です。
誰におすすめできるか?
正直、誰におすすめするかが少し難しい製品です。
メリットとしては
- フルHDモニター2台までなら安定して使える
- HDMI、DisplayPort、LANポート、USB-A、SDカードスロットなど拡張性は十分
- コンパクトで設置スペースを取らない
といった点があります。
一方でデメリットは
- 高解像度モニター複数台利用との相性が悪い(解像度が落ちる)
- USB-Cポートがない
- Macではミラーモード固定
- VGAポートが無駄気味
という構成上の問題も目立ちます。
したがって、1920×1080@60Hzのモニターを2台運用しており、USB-C機器をあまり使わない人には一定の価値があります。
しかし、最近のPC環境ではこの条件に当てはまるユーザーはかなり少ないかもしれません。
価格面でのメリット
一方で、本製品は同クラス製品の中では価格がかなり抑えめです。
Amazonではセール時に6千円を切る価格となっており、同等のポート構成を持つ他社製ドッキングステーション(たとえばUGREENやAnker製ハブ型ドッキングステーションなど)が1万円〜2万円台で販売されていることを考えると、コスパは非常に良好です。
「4Kやウルトラワイド解像度には対応しないけれど、フルHDで十分・なるべく低コストでマルチモニターを実現したい」という人には魅力的な選択肢になります。
まとめ:惜しい部分は多いが、条件が合えば“便利な1台”
Minthouzの12-in-1ドッキングステーションは、「フルHD環境でマルチモニターを構築したい」という明確なニーズを持つ人にとっては悪くない選択肢です。
ただし、4Kやウルトラワイドモニターを活用している人や、USB-C機器を多用するユーザーにとっては物足りなさを感じるでしょう。
ドッキングステーションとしては“万能っぽいけれど、よく見ると尖りが足りない”そんな立ち位置の製品です。
据え置き型のWavlink WL-UMD26 Proを使っている身としては、やはり安定性・拡張性の両立という点では一歩劣る印象でした。
総評
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| ポート構成 | ★★★★☆(多いが使いどころが限定的) |
| モニター出力安定性 | ★★☆☆☆(解像度制限あり) |
| 携帯性 | ★★★★☆ |
| Mac対応 | ★☆☆☆☆(ミラー表示のみ) |
| コスパ | ★★★★☆(価格は魅力) |
| 総合評価 | ★★☆☆☆(人を選ぶ構成) |
では、また。



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