結論から書くと、当然と言えば当然なのですが、最新M4 iPad Proの圧勝でした。
書き出し時間、快適さ、処理速度……どれをとっても、もはや勝負にならなかったのです。
とはいえ、「どれくらい差がついたのか?」が今回のポイント。
今回は、あえて13年前のMac mini Late 2012と、M4 iPad Pro(2024年モデル)を真剣に比べてみた検証記事です。
比較に使ったのは、私のYouTubeデビュー動画=約15分のデスクツアー動画です。
実際に全く同じ動画素材・プロジェクトファイルを使って同時に書き出し処理をスタートし、リアルな差を体感したので、ぜひ共有させてください!
ほぼ初めての動画編集で判明した「Mac mini Late 2012」の限界
10年以上前に、ちょうど結婚式でのオープニングムービーをこのMac mini Late 2012で動画編集を行いました。当時と今では動画ファイルの重さ(解像度やファイルサイズなど)も違うでしょうが、当時iMovieでそれなりに快適に編集できていた記憶です。
YouTubeデビューをするにあたってまず悩んだのがMac mini Late 2012で動画編集するか、M4 iPad Pro13インチで動画編集するか問題です。動画編集ソフトに選んだ「DaVinci Resolve」はMac版もiPad版もリリースされています。
iPad版では一部機能(たとえば音声アフレコや、ステージマネージャー使用時の拡張画面最適化など)が未対応なため…編集作業をMac mini Late 2012で行うことに決めました。


▼ スペックは以下のとおり ▼
項目 | Mac mini Late 2012 | M4 iPad Pro 13インチ (2024) |
---|---|---|
CPU | Intel Core i7(4コア/2.3GHz) | Apple M4(9コアCPU) |
RAM | 16GB DDR3(増設) | 8GB(LPDDR5X) |
ストレージ | 480GB SATA SSD (KIOXIA製SSDに換装済) | 256GB NVMe SSD |
GPU | Intel HD Graphics 4000 | Apple製 10コアGPU |
OS | macOS Sequoia15.5(非公式適用) | iPadOS 18.5 |
編集ソフト | DaVinci Resolve(Mac) | DaVinci Resolve for iPad |
発売年 | 2012年 | 2024年 |


Mac miniはメモリを16GBに増設済み&ストレージはHDDからSSDに換装済み。macOS Sequoiaも非公式な方法でインストール済み。つまり、「やれることは全部やった状態」です。
一方のM4 iPad Proは最小構成モデルだけど性能として申し分なく、動画編集を行っていてもカクツキやラグはなく大変快適です。ただしiPadOSゆえに対応ソフトウェア側の制約で、PC版と同じ編集作業が行えないジレンマが。
とはいえ、動画編集初心者の私はそんな凝った編集をする訳ではなく、基本はテロップ挿入いれるくらい。ということでMac mini Late 2012を動画編集用端末として作業を行いました。
でも、編集作業を始めてすぐに気づいたんです。
タイムラインがカクつく。プレビューが追いつかない。動作がもっさり過ぎる…。
しかも編集作業中はファンが全開でうなりを上げた状態が続きました。笑ってしまうのですが、動画撮影から編集完了まで、およそ一ヶ月の時間がかかりました。。
もちろんマシンスペックのせいだけではなく、初めての本格動画編集・初めてのDaVinci Resolveということも大きいです。ただ、ファン全開の13年前マシンには酷過ぎました。
検証スタート!同じ動画を同時に書き出し対決!
検証条件は以下の通りです。
※両者とも内蔵SSDに素材データとプロジェクトファイルを配置した状態
- 動画素材:15分のデスクツアー動画(フルHD / 30fps)
- 編集内容:カット、BGM、テロップ、アフレコ、軽いエフェクト
- ソフト:DaVinci Resolve(Mac/iPad)
- 書き出し設定:1080p / 30fps / H.264
起動するアプリもDaVinci Resolveのみとし、同時に両端末での書き出しタイムアタック!!
※この検証の様子は後日YouTubeにアップします!
そして結果発表…!あまりにも開いた「時間の壁」
さあ、いよいよ気になる書き出し結果です。
項目 | ⌛Mac mini Late 2012 | ⚡M4 iPad Pro 2024 |
---|---|---|
書き出し時間 | 約60分(3,602秒) | 約2分(129秒) |
処理速度比 | 1倍(基準) | 約28倍 |


……なんということでしょう。なんということでしょう(2回言った)。
13年の時を超えて、約28倍(3,602秒 ÷ 129秒 ≒ 27.93)の差がついてしまいました。
かたや据え置き型のPC、片方は最新モデルとはいえタブレット。
多少の善戦を期待しましたが、まったくそんなことはありませんでした。
もうこれは勝負ではありません・・・“時代の暴力”。
Mac mini Late 2012、よく頑張ったよ……。
君のファンの音、きっと忘れない。
感想:もう極力M4 iPad Proで編集していきます
正直、最初は「動画編集ってPCでやるものでしょ?」と思っていました。
でも今回の検証で、その価値観は大きく揺らぎました。
M4 iPad Proは、
- 編集中のプレビューもカクつかない
- 書き出しが爆速
- タッチ操作もトラックパッド操作も快適
- ワイヤレスキーボード&Magic Trackpadで限りなくPC化
特にDaVinci Resolve for iPadの完成度が高く、Mac版から大きく遜色ない使い勝手なのも驚きでした。ただ、iPadOSゆえの歯がゆい部分があるため、出来ない部分はMac mini、出来る部分はM4 iPad Proで編集するスタイルにしていこうかなと思います。
ありがとう、Mac mini。そして第二の人生へ…
ここまで完敗すると、潔く引退宣言を出したくなります。
Mac mini Late 2012。私の独身時代の、頼もしい相棒。13年前の端末に動画編集とはかわいそうなことをさせました。
今のところPC買い替え予定はないので、動画編集以外のことはこれからもMac miniに働いてもらうつもりです。動画視聴、Webサーフィン、ブログ執筆にはまったく支障はありませんので。
13年経っても現役で活用できるMac、やっぱりすごい。
※と書きながら、猛烈にM4 MacBook Airが欲しくなっている自分がいる・・・

まとめ:13年で動画書き出し処理時間は「60分→2分」になった
今回の検証でわかったのは、以下のとおりです。
- iPad Proでも本格的な動画編集は“快適”にできる時代→あとはアプリが追いつくだけ
- 13年前のPCでは、動画編集・書き出しはもう厳しい(あたり前田のクラッカー)
- 時間は金なり。書き出し58分の差は、積み重ねれば膨大な時間に
13年前のMac miniも、当時としてはかなり頑張っていたマシンです。SSDに換装して延命しつつ使っていますが、さすがに動画編集となると限界を感じざるを得ませんでした。
一方で、M4 iPad Proは“タブレット”というカテゴリーを超えた処理能力を見せてくれました。これから動画編集を始める人、特に持ち運びを重視する方には、間違いなく選択肢のひとつになると感じました。私が最新のPCを持っていないがゆえではありますが、今回の結果を見る限りM4 Macbook Airであれば超余裕でしょう。
以上、「13年前のMac miniと最新iPad Proで動画書き出し勝負してみた」レポートでした。
技術の進化って、本当にすごい。
では、また。

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